「片方の足だけ、急にむくんできた」「靴下のあとがなかなか消えない」。ご家族から、こうしたご相談をいただくことがあります。足のむくみは日常的な理由で起こることも多いのですが、まれに早めの対応が必要な状態がかくれていることもあります。今回はとくに「片方だけ」「急に」というむくみに注目して、ご家庭で気づいていただきたい点をお伝えします。
足のむくみが「片方だけ」のときは、なぜ気をつけるの?
左右の足はふだん同じように使われているため、心臓や腎臓など全身の状態が背景にあるときは、ふつう両足が同じようにむくみます。片方だけがむくむ場合は、その足の中で起きている局所的な原因が考えられます。代表的なものに、静脈に血のかたまりができる深部静脈血栓症や、皮膚の下に炎症が起こる蜂窩織炎などがあります。
どちらも、様子を見るより早めに医師に診てもらったほうがよい状態です。ご家族だけで見分けるのは難しいため、片方だけのむくみに気づいたら、まずはご相談ください。
急に出たむくみで、早めの受診をおすすめするサイン
とくに次のようなときは、その日のうちのご相談をおすすめします。片方のふくらはぎが太くなって押すと痛む、ふくらはぎが赤くなって熱をもっている、皮膚がつっぱるように腫れている、発熱をともなう、といった場合です。
あわせて、息が苦しい、胸が痛い、急に息切れがするといった症状が出たときは、緊急の対応が必要になることがあります。足にできた血のかたまりが肺の血管へ流れていく場合があるためです。長く同じ姿勢でいることが血栓の背景になりうることは、厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」でも説明されています。
両足がゆっくりむくむときに考えられること
一方、両足が数日から数週間かけて少しずつむくんでくる場合は、別の背景が考えられます。年齢とともにふくらはぎの筋肉のポンプの働きが弱くなること、座ったままの時間が長い生活、塩分のとりすぎなどがよくある要因です。長く横になる時間が多い方は、寝たきりの方の「床ずれ」を防ぐもあわせてご覧ください。
このほか、心臓・腎臓・肝臓の働きの変化や、飲んでいるお薬の影響でむくみが出ることもあります。急にむくみが強くなった、体重が数日で増えた、横になると息苦しいといった変化があるときは、持病のある方は自己判断せずかかりつけの医師にご相談ください。
ご自宅でできる、むくみをやわらげる工夫
日中は座りっぱなしの時間が長くならないようにし、一時間に一度を目安に、足首を上下に動かしたり、かかとを上げ下げしたりしてみてください。休むときは足の下にクッションを入れて少し高くすると、水分が戻りやすくなります。夏場のむくみについては高齢者の夏の「足のむくみ」でもご紹介しています。
塩分は控えめに、水分は医師から制限を受けていない範囲でふだんどおりにとってください。むくんだ皮膚は乾燥して傷つきやすくなりますので、保湿を心がけ、ゴムのあとが強く残る靴下は避けましょう。弾性ストッキングが役立つこともありますが、足の動脈の血流が弱い方には向かない場合がありますので、使う前に医師にご確認ください。
こんなときは、早めにご相談ください
片方だけのむくみ、急に出たむくみ、痛み・赤み・熱をともなうむくみ、息苦しさをともなうむくみ。早めに医師にご相談いただきたいサインです。
季喜ホームクリニックは、横浜市港北区大豆戸町を中心に訪問診療を行っており、二十四時間三百六十五日の体制でご対応しています。通院がむずかしい方のご自宅にうかがい、診察やお薬の調整、ご家族へのご相談まで承ります。はじめての方は訪問診療の流れやよくある質問をご覧いただき、気になることがあればお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
足のむくみは、からだからの知らせのこともあります。気になる変化があれば、遠慮なくご相談ください。
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