「夜中に何度も目が覚めてしまう」「まだ暗いうちから目が開いてしまう」。寒い季節が近づくと、こうしたご相談が増えてきます。
ご本人にとってはつらく、そばで見守るご家族も心配になるものです。
冬の眠りにくさには、体の自然な変化と、住まいの環境の両方が関わっていると考えられています。
今回は、その理由と、ご自宅でできるやさしい工夫をまとめました。
冬になると夜中に目が覚めるのはなぜ?
主な理由は三つあると考えられています。
体が冷えると眠りが浅くなりやすいこと、冬は日照時間が短く体内時計が乱れやすいこと、そして年齢を重ねると深い眠りが減り、もともと目が覚めやすくなることです。
人は眠りに入るとき、手足から熱を逃がして体の内側の温度を下げていきます。
ところが寝室や布団の中が冷えていると、この熱の放散がうまく進まず、寝つきにくくなったり、夜中に目が覚めやすくなったりするといわれます。
また冬は外に出る機会が減り、朝の光を浴びる時間も短くなりがちです。
体内時計は朝の光で整うため、浴びる光が減ると眠る時間帯が前にずれ、「夕方から眠くなり、朝とても早く目が覚める」ことが起こりやすくなります。
寝室と寝具は「温度差を小さく」が目安です
眠る前に寝室を軽く暖めておき、廊下やトイレとの温度差をできるだけ小さくしておくと、夜中に起きたときの体への負担がやわらぎます。
湯たんぽや電気毛布は、布団に入る前に温めておいて、休むときには弱めるか外すほうが眠りやすいとされています。首元や足首を冷やさない工夫も助けになります。
なお、感覚が鈍くなっている方や糖尿病のある方は低温やけどが起こりやすいため、湯たんぽは体から離してお使いください。
寒くなると手足が冷たくなる理由とご自宅でできる温めの工夫もあわせてご覧ください。
朝の光と日中の過ごし方が、夜の眠りをつくります
朝起きたらカーテンを開け、窓ぎわで過ごす時間をつくってみてください。寝たきりに近い方でも、ベッドの向きを変えて光が届くようにするだけで違ってきます。
日中は無理のない範囲で体を動かし、昼寝をされる場合は午後の早い時間に短めにとどめると、夜の眠りが深まりやすくなります。
眠れないまま長く床にとどまると、かえって「眠れない」という感覚が強くなることがあるため、眠くなってから休むほうがよいとされています。
厚生労働省の睡眠対策のページでも、高齢の方向けの情報が公開されています。
夜中のトイレで目が覚める方へ
「眠れない」の背景に、夜のトイレが隠れていることは少なくありません。
水分を控えすぎると脱水につながるため、量を減らすより、日中にしっかりとって夕方以降は控えめにする、という配分の工夫がすすめられます。
くわしくは高齢者の夜間頻尿(夜のトイレ)でご紹介しています。
こんなときは、早めにご相談ください
眠れない状態が二週間以上続く、日中の眠気が強くて生活に支障がある、いびきの途中で呼吸が止まっているように見える、気分の落ち込みや食欲の低下をともなう——こうしたときは、体の病気やお薬が関わっていることもあります。
持病のある方は自己判断せずかかりつけの医師にご相談ください。
とくに睡眠薬は、ふらつきや転倒につながることがあるため、自己判断での開始・中止・増量は避けてください。
季喜ホームクリニックは、横浜市港北区を中心にご自宅へうかがう訪問診療を行っており、24時間365日の連絡体制を整えています。
眠りのお困りごとも、暮らしのご様子をうかがいながら一緒に考えてまいります。訪問診療の流れ、診療内容、よくある質問もご覧いただけます。
ご相談はお問い合わせフォーム、またはお電話(050-1809-9929)で承ります。
寒い季節も、住み慣れたご自宅でおだやかな夜を過ごせますように。お手伝いできることがあれば、どうぞお気軽にお声かけください。
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