「ただの風邪だと思っていたのに、気がついたら肺炎だった」。冬が近づくと、ご高齢の方についてこんなお話をよく耳にします。
肺炎というと高い熱や激しい咳を思い浮かべがちですが、ご高齢の方では、はっきりした症状が出ないまま進むことがあります。
今回は、見逃したくない変化と、ご家族が気づくためのポイントをお伝えします。
高齢者の肺炎で、熱が出ないことがあるのはなぜ?
ご高齢の方では、肺炎があっても熱が出なかったり、咳が目立たなかったりすることがあります。
年齢とともに体の反応が弱くなり、感染に立ち向かう力や、熱を上げる力が落ちやすいためと考えられています。
「熱がないから大丈夫」と決めつけず、いつもとの違いに目を向けることが大切です。
見逃したくない「いつもと違う」サイン
肺炎のサインは、咳や発熱よりも、日ごろの様子の変化として現れることがあります。
たとえば、食欲がない、ぼんやりしている、元気がなく口数が減った、息づかいが速い、横になるより座っているほうが楽そう、といった様子です。
唇の色が悪い、脈が速い、尿の量が減るといった変化にも注意しましょう。
普段の様子をよく知るご家族だからこそ気づける変化も多く、「なんとなくおかしい」という感覚は大切な手がかりになります。
咳やたんが長引くときの考え方は、寒い季節の咳・たんのケアの記事でもご紹介しています。あわせてご覧ください。
食べ物や唾液が気管に入る「誤嚥」とも関係します
ご高齢の方の肺炎には、食べ物や唾液、口の中の細菌が気管に入ってしまう「誤嚥」が関わるものがあります。
食事中にむせる、食後に声がかすれる、夜間に咳き込むといったことが増えたら、飲み込む力が落ちているサインかもしれません。
食事の姿勢を整える、食後すぐに横にならない、お口の中を清潔に保つといった工夫が役立ちます。
ご本人が無理なく飲み込めるよう、一口の量を少なめにして、ゆっくり食べていただくことも大切です。くわしくは口腔ケアと誤嚥の記事をご覧ください。
ご家庭でできる備えと、受診の目安
日ごろからできることとして、手洗いやうがい、室内の適度な湿度、バランスのよい食事と睡眠、お口のケアなどがあげられます。
インフルエンザなどの感染症との関係については冬のかぜ・インフルエンザ対策もご参考になります。
肺炎球菌ワクチンなどの予防接種は、対象や接種方法が自治体によって異なる場合があるため、お住まいの市区町村や医師にご確認ください。
咳や微熱が数日続く、食欲や元気がいつもよりない、息苦しそうといった様子があれば、早めの受診をおすすめします。
持病のある方は自己判断せずかかりつけの医師にご相談ください。唇が紫色になる、呼びかけへの反応が鈍いなどのときは、ためらわず救急要請をご検討ください。
こんなときは、早めにご相談ください
通院が難しい、体調の変化をどこに相談すればよいかわからない、というときは、季喜ホームクリニックにご相談ください。
横浜市港北区を中心に、24時間365日体制で訪問診療を行っています。
訪問診療の流れ、診療内容、よくある質問をご覧のうえ、お問い合わせフォームまたはお電話(050-1809-9929)からお気軽にどうぞ。
いつもと違うと感じるご家族の直感は、大切なサインです。小さな変化でも、遠慮なくお知らせください。
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