朝、布団から起き上がった瞬間に、目の前が暗くなったり、ふらっとしたりしたことはありませんか。
ご高齢の方によく見られるこうした症状は、「起立性低血圧」と呼ばれるものかもしれません。
とくに冷え込みが強まるこれからの時期は起こりやすくなるといわれています。今回は、その理由とご自宅でできる工夫についてご紹介します。
少し先を見越して、今のうちから備えておきましょう。
布団から起きるとふらっとするのはなぜ?
横になった状態から急に立ち上がると、血液は重力で下半身にたまりやすくなります。
若い頃は血管や自律神経がすぐに反応して血圧を保てますが、年齢を重ねるとこの調整力が弱くなり、脳への血流が一時的に不足して、めまいやふらつきが起こりやすくなるのです。
これが「起立性低血圧」で、とくに起床直後や、長く座っていたあとに急に立ち上がるときに起こりやすいとされています。
降圧薬をはじめ、お薬の種類によって症状が出やすくなることもありますので、気になる場合は処方元の医師に相談してみましょう。
ご自宅でできる予防の工夫
起き上がるときは、いきなり立たず、まずベッドの端に腰かけて少し時間をおいてから、ゆっくり立ち上がるようにしましょう。
起きる前に足首を数回動かしたり、手足を軽く握ったり開いたりしてから起きるのもおすすめです。
水分をこまめにとることや、医師の指示がある場合は減塩のしすぎに注意することも、血圧を保つ助けになります。
弾性ストッキングの着用も、脚に血液がたまるのを防ぐのに役立つことがあります。動作の合間に一呼吸おく習慣が、思いのほか大きな備えになります。
朝は時間に余裕をもって、ゆっくり動き出すことを意識してみてください。
冬に増えやすい理由と、気をつけたい場面
寒い時期は血管が収縮しやすく、また汗をかきにくいために気づかないうちに水分が不足していることもあり、起立性低血圧が起こりやすくなります。
とくに、あたたかい布団から出るとき、湯船から急に立ち上がるとき、夜中にトイレへ向かうときは要注意です。
足元を照らす明かりを用意し、手すりやつかまるものがある動線を確保しておくと安心です。
厚着で動きにくくなる季節でもあるため、着替えや靴の脱ぎ履きといった日々の動作も、あわてず一つひとつ丁寧に行うようにしましょう。
こんなときは、早めにご相談ください
立ち上がるたびに毎回ふらつく、意識が遠のく、実際に転んでしまった、しばらく症状が続いて日常生活に支障が出ている、といった場合は、早めの受診をおすすめします。
お薬の影響で症状が出ていることもありますので、持病のある方は自己判断せずかかりつけの医師にご相談ください。
季喜ホームクリニックでは、ご自宅にうかがう訪問診療を24時間365日体制で行っております。
訪問診療の流れや診療内容もご参考いただきながら、ご不安なことがございましたらお問い合わせフォームからどうぞお気軽にご連絡ください。
あわせて、冬の血圧に関する記事や、冬の転倒予防についての記事もご参照ください。
朝の小さな一呼吸が、思わぬ転倒を防ぐ一歩になります。ご家族みなで気をつけながら、穏やかな毎日をお過ごしください。
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