長い時間、同じ姿勢で寝たり座ったりしていると、背中やお尻などに「床ずれ(褥瘡:じょくそう)」ができやすくなります。特に夏は、汗で肌が蒸れたりふやけたりして、皮膚のトラブルが起こりやすい季節です。床ずれは一度できると治りにくいこともありますが、早めの気づきと日ごろのちょっとした工夫で防ぎやすくなります。ご自宅で療養されている方やご家族が、毎日のケアで気をつけたいポイントをまとめました。
床ずれはどうしてできるの?
床ずれは、体の重みで皮膚やその下の組織が長い時間圧迫され、血のめぐりが悪くなることで起こると考えられています。お尻の骨(仙骨)やかかと、肩甲骨、くるぶしなど、骨が出っ張った部分にできやすいのが特徴です。ご自分で寝返りをうちにくい方、栄養や水分が不足しがちな方、汗や尿でお肌が湿りやすい方は、特に注意が必要とされています。

こまめに姿勢を変える(体位変換)
予防の基本は、同じ場所に圧がかかり続けないようにすることです。一般的には2時間ごとを目安に、体の向きを少しずつ変えるとよいといわれています。無理に大きく動かす必要はなく、枕やタオルを背中やひざの間に挟んで角度を変えるだけでも助けになります。ご本人が少しでも体を動かせる場合は、ベッドの上で足首を動かす、手すりにつかまって座り直すなど、できる範囲で体を動かすこともよい刺激になります。クッションや体圧分散のマットレスを使うと、体にかかる圧を和らげやすくなります。
お肌を清潔に、乾燥と湿りのバランスを
汗をかいたらやさしく拭き取り、汚れた寝具や衣類はこまめに取り替えて、お肌を清潔に保ちましょう。ゴシゴシこすらず、押さえるように拭くのがコツです。乾燥が気になる部分は保湿クリームで整えると、皮膚を守る力を保ちやすくなります。おむつをお使いの方は、蒸れないよう通気にも気を配ってみてください。背中やお尻などご自身では見えにくい部分は、ケアのときに皮膚の色や状態をあわせて観察しておくと、変化に早く気づけます。

食事と水分でお肌の力を保つ
皮膚を丈夫に保つには、たんぱく質やビタミンを含むバランスのよい食事と、十分な水分が欠かせません。夏は食欲が落ちやすく、栄養や水分が不足しがちです。少量でも食べやすいものを選び、こまめな水分補給を心がけましょう。食事がなかなか進まないときは、ゼリーや栄養補助食品を取り入れる方法もあります。なお、持病のある方は自己判断せず、かかりつけの医師にご相談ください。
こんなときは、早めにご相談ください
皮膚が赤くなって戻らない、皮がむけている、傷から液がにじむ、痛みや熱を持っているといったサインが見られたら、早めのケアが大切です。季喜ホームクリニックでは、横浜市港北区を中心に24時間365日体制で訪問診療を行っており、床ずれの予防や処置についてもご自宅でご相談いただけます。はじめての方は訪問診療の流れや診療内容をご覧ください。ご不明な点はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
ちょっとした毎日のケアの積み重ねが、床ずれの予防につながります。ご家族だけで抱え込まず、私たちと一緒に取り組んでいきましょう。
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