「このごろ食が細くなった」「外に出るのがおっくうで、一日中座って過ごしている」——そんな変化が続いていませんか。年齢を重ねると、少しずつ体力や食欲が落ちていくことがあります。こうした心身の”衰えの入り口”を「フレイル」と呼びます。フレイルは、早めに気づいて手を打てば、また元気な状態に戻せる可能性がある段階です。今回は、ご自宅で無理なく続けられるフレイル予防の工夫をご紹介します。
フレイルとは、元気と要介護の”あいだ”の状態です
フレイルとは、健康な状態と介護が必要な状態のちょうど中間にあたる、心身が弱ってきた状態を指します。体重が減る、疲れやすくなる、歩くのが遅くなる、握力が落ちる、活動量が減る——こうしたサインがいくつか重なると、フレイルが疑われます。そのままにしておくと転倒や骨折、入院につながりやすくなりますが、栄養と運動、そして人とのつながりを意識することで、進行をゆるやかにしたり、改善したりできると考えられています。

夏は、知らないうちにフレイルが進みやすい季節
暑い時期は食欲が落ち、そうめんやお茶漬けなど、あっさりしたものだけで済ませてしまいがちです。冷房の効いた室内で一日中過ごし、体を動かす機会が減ることも少なくありません。食事の量や品数が減ると、筋肉のもとになるたんぱく質が不足し、動かないことで筋力そのものも落ちていきます。夏の「食べない・動かない」が重なると、気づかぬうちにフレイルが進んでしまうことがあるのです。
毎日の食事で、たんぱく質をしっかりと
筋肉を保つために大切なのが、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などに多く含まれるたんぱく質です。1日3食を規則正しくとり、それぞれの食事に主菜を1品加えることを心がけましょう。食が進まないときは、冷ややっこや卵料理、ヨーグルト、具だくさんのみそ汁など、口当たりがよく手軽なものから少しずつで構いません。主食のごはんやパン、麺類もエネルギー源として欠かせません。くわしくは公的機関の情報(高齢者の低栄養予防|厚生労働省 e-ヘルスネット)も参考になります。

無理なく体を動かし、人とのつながりを保つ
食事に加えて、体を動かすこともフレイル予防の柱です。立ち上がりや足踏み、いすに座ったままできる体操など、無理のない範囲で毎日少しずつ続けることが大切です。また、ご家族やご近所の方とおしゃべりをする、電話で声を聞くといった人とのつながりも、食欲や気持ちの張りを保つ助けになります。ご自身のペースで、できることから始めてみてください。
こんなときは、早めにご相談ください
半年で2〜3kg以上体重が減った、食事の量が明らかに減った、歩くのが遅くなって転びやすくなった——こうしたサインが続くときは、フレイルが進んでいるあらわれかもしれません。持病のある方は自己判断せず、かかりつけの医師にご相談ください。季喜ホームクリニックでは、横浜市港北区を中心に、24時間365日体制で訪問診療を行っています。ご自宅での療養や、栄養・生活のことでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
はじめての方は訪問診療の流れや診療内容のページもあわせてご覧ください。ご不明な点はよくある質問やお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
「夏になると食が細くなる」という方は、暑いと食欲がなくなるのはなぜ?ご自宅でできる食事の工夫もご参考ください。
毎日の小さな工夫の積み重ねが、これからの健やかな暮らしを支えます。ご自宅で穏やかに過ごせるよう、私たちがそっとお手伝いします。
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