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健康コラム

高齢者の秋の乾燥肌とかゆみ|ご自宅でできる保湿ケアと受診の目安

朝晩の空気が少しずつ乾いてくるこの時期、「背中や足がかゆい」「夜になると掻いてしまう」といったご相談が増えてきます。ご高齢の方の肌はもともと乾燥しやすく、秋から冬にかけてかゆみが強くなりやすい傾向があります。今回は、ご自宅でできる保湿ケアの工夫と、受診を考えたい目安についてお伝えします。

秋になると、高齢の方の肌がかゆくなりやすいのはなぜ?

年齢を重ねると皮脂や汗の分泌が減り、肌の水分を保つ力が弱くなるためと考えられています。そこへ秋以降の空気の乾燥が重なることで、肌の表面が荒れ、かゆみを感じやすくなります。こうした状態は「老人性乾皮症(ろうじんせいかんぴしょう)」と呼ばれています。

夏の間はあせもや汗の刺激によるかゆみが中心でしたが、秋からは逆に「乾き」が主な原因に変わっていきます。同じかゆみでも、季節によってケアの向きが変わるところがポイントです。

かゆみが出やすい場所と、気づきたいサイン

特に多いのは、すね(下腿)と背中です。もともと皮脂の分泌が少なく、乾燥の影響を受けやすい場所といわれています。肌が白く粉をふいたように見える、細かいひび割れがある、衣類を脱いだときに白い粉が落ちる、といった変化は乾燥のサインです。

ご本人が「かゆい」と言葉にされない場合でも、無意識に掻いている、寝つきが悪くなった、腕や足に掻き傷がある、といった様子から気づけることがあります。掻き壊してしまうと、そこから炎症が広がることもあります。夏の肌トラブルとの違いについては高齢者の夏の皮膚トラブル、掻き壊しへの対処は高齢者の虫刺されのケアもあわせてご覧ください。

ご自宅でできる保湿ケアの工夫

保湿剤は、入浴後の肌がまだ少し湿っているうちに塗ると、うるおいが保たれやすいといわれています。目安は入浴後十分以内です。量は「少し多いかな」と感じるくらいで構いません。手のひらでのばすように、毛の流れに沿ってやさしく塗り広げます。

すねや背中はご自身では塗りにくい場所ですので、ご家族が手伝ってくださると安心です。使用感がよく、毎日続けられるものを選ぶことも大切です。あわせて、室内の湿度を保つ、暖房の風が直接体に当たらないようにするといった環境の工夫も助けになります。

入浴と衣類で気をつけたいこと

熱すぎるお湯や長すぎる入浴は、肌に必要な皮脂まで落としてしまうことがあります。ぬるめのお湯で、短めの入浴を心がけましょう。体を洗うときは、ナイロンタオルやたわしでこすらず、石けんをよく泡立てて手でやさしく洗う方法がすすめられています。洗浄力の強すぎる製品は避けたほうが無難です。衣類は、チクチクしにくい木綿などの素材が肌にやさしいとされています。

こんなときは、早めにご相談ください

掻き傷から出血している、赤みや腫れがある、じくじくとした液がにじむ、保湿を続けても変化がない、眠れないほどかゆみが強い——こうしたときは、湿疹に進んでいたり、乾燥以外の原因が隠れていたりすることがあります。持病のある方やお薬を服用中の方は、自己判断せずかかりつけの医師にご相談ください。

季喜ホームクリニックは、横浜市港北区を中心に二十四時間三百六十五日体制で訪問診療を行っています。通院が難しい方のご自宅にうかがい、皮膚の状態の確認やご家族へのケアのご説明も行っています。はじめての方は訪問診療の流れ診療内容よくあるご質問をご覧ください。ご相談はお問い合わせフォーム、またはお電話(050-1809-9929)で承っております。

乾燥の季節が本格化する前に。今からのひと手間が、これからの数か月の心地よさにつながります。

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